こんにちは。御影です。
今回はあの「ハリー・ポッター シリーズ」に登場する童話「吟遊詩人ビードルの物語」のレビューを書きたいと思います。
ここで注意。
※本の内容、及び映画版ネタバレを含みます。
※自衛大事。
※あくまで一読者としての感想です。意見を交わすのは歓迎しますが、荒らさないこと。ただの誹謗中傷にはそれなりの措置をとります。
さて、本題に入りましょう。
- 「吟遊詩人ビードルの物語」はどこで出てくる?
吟遊詩人ビードルの物語は、映画版では「ハリー・ポッターと死の秘宝part1」で登場します。ダンブルドア亡き後、主人公ハリーと親友のロンとハーマイオニーの3人は魔法大臣からダンブルドアの遺言に従い、遺品を受け取ります。
ハリーは、金のスニッチを。ロンは火消しライターを。
そして、ハーマイオニーが受け取ったのが「吟遊詩人ビードルの物語」なのです。
2.「吟遊詩人ビードルの物語」とは
「吟遊詩人ビードルの物語」とは、魔法界における童話です。私たち人間の世界にもグリム童話などがあるように、魔法界でも小さい頃に親が読み聞かせることで子供の情操教育に一役買っていたようです。
「吟遊詩人ビードルの物語」は5つの小さなお話から構成されています。
- 魔法使いとポンポン跳ぶポット
- 豊かな幸運の泉
- 毛だらけ心臓の魔法戦士
- バビティ兎ちゃんとペチャクチャ切り株
- 三人兄弟の物語
このうち、「ハリー・ポッターと死の秘宝」で特に重要となる物語があります。それは、「三人兄弟の物語」です。
詳しいことはレビューに書きますが、
大まかな話の流れとしては
- 三人兄弟が旅をしている途中で「死」と出会う
- 「死」は三人兄弟それぞれの要望を叶えた贈り物をする
- 一番上の兄の末路
- 真ん中の兄の末路
- 末の弟の末路
となります。(漠然としてますが、気になる方はスクロールを。)
「ハリー・ポッターと死の秘宝」の”死の秘宝”こそ、
三人兄弟が「死」からもらった贈り物なのです。
そして、それらを全て持った魔法使いは ’死をも制する’ という言い伝えがあるそう。
詳しくは原作を読むか、映画を見て下さい。
3.「吟遊詩人ビードルの物語」レビュー
さて、いよいよレビューです。
1.魔法使いとポンポン跳ぶポット
『あらすじ』
かき回せば、たちまち望んだものが手に入る”幸運のポット”。
それを持っていた心優しい父親が他界し、ポットを受け継いだ意地悪な息子に降りかかる災難とその後のお話。
ぶっちゃけ言えば、「あーあ。」である。
というのも、話の最初に父親が残した注意書きを息子は読んでいるのですが、
ほぼ、その通りになっているのです。
注意書きの内容は書かないでおきます。そのほうが共感しやすい。
この時点で書いておきますが、それぞれのお話にアルバス・ダンブルドア(ハリーが通う、ホグワーツ魔法魔術学校の校長をしていた魔法使い)の寄稿が載っています。
興味があれば、そちらも読んでみてはいかがでしょうか。
2.豊かな幸運の泉
『あらすじ』
一年にたった一度、一番長い日の夜明けから日没までの間に不幸な人が一人訪れることができる泉。泉が噴き出す水を浴びると永遠に豊かな幸運を得ることができるという言い伝えがあります。
物語に出てくる三人の魔女と一人の騎士は泉のある”魔法の園”への入り口から入り、様々な課題をクリアしていきます。彼らのうち、水を浴びるのは誰なのか。
感想としては、「どんなに苦しく辛いことがあっても、そこから逃げてはいけない。たとえ一時は逃げられても、最後には立ち向かうことになる。」
ということを伝えたかったのかなと。
辛い気持ちでいっぱいいっぱいになって、ついつい他力本願になってしまいがちだけれど、真に解決するためには、まず自分が抱えている問題に向き合うことが大切だと教えてくれるお話でした。
余談ですが、御影も他力本願傾向なのでこのお話はグサっとささりました。
3.毛だらけ心臓の魔法戦士
『あらすじ』
才能ある若い魔法戦士(現代でいう、魔法使いのこと)が友人が恋に落ちる様を見て、恋をしたくないが為に闇の魔術に手を出したのです。そして若さがなくなっていった魔法戦士、友人たちが次々に結婚していく様を見て、妻を娶ることに。妻との間に起きた皮肉なお話。
感想としては、「自分の心を置き去りにした経験は、やがて人をモンスターにする。」です。
日々、ギリギリを生きすぎたり、自分の心を置き去りにしてしまったり。
ストレスフルな現代人にはグサっとくるものがあるのではないでしょうか。
たとえば、人をこき下ろさないと気が済まない愚痴話をする人とか。
4.バビティ兎ちゃんとペチャクチャ切り株
『あらすじ』
とある国の王様が魔法を習得したいが為に、(実は)魔法が使えない人から魔法を教わり、魔法が使える下働きの人から最後に盛大なしっぺ返しを食らう物語です。
このお話の中身こそ触れていませんが、実はダンブルドアから遺品をもらうシーンで、
「吟遊詩人ビードルの物語」を知らなかったハリーとハーマイオニーに、
ロンはこんなようなセリフを言っているのです。
「小さい頃よく読んでもらったなぁ。ペチャクチャうさちゃんとかさ。」
魔法界生まれ魔法界育ちのロンからすればそりゃそうなんだけど、
マグル(人間界)生まれマグル育ちのハリーとハーマイオニーには微妙な反応を返されいました。(そりゃそうだ。知らないんだもの。)
さて、感想ですが、「物事の本質を見極める力がなければ、どれだけ努力しても水泡に帰す。」
どれだけ努力しても、本質を突く努力でない限り、徒労に終わってしまいます。
量さえこなせばできると言われているものも、ただやっているだけでは何も見出せないのです。何が本質なのかを見極め続ける力がない限り。
ただやればいい、というのはとても受動的な営みなのだと。
御影自身、耳が痛い。(先生方からよく聞くのが、正にこれなのです。)
5.三人兄弟の物語
この記事の最初の方で説明をしたのであらすじはカットします。
感想。「死は平等に訪れる。だからこそ、死を怖がるのではなく、死を向かい入れることができるような日々を送らねばならない。」と、
「他力本願と過去への執着は自分を滅ぼす。」といったところです。
私たちは日々の生活のためにお金を稼ぎますが、その手段として仕事をする人もいると思います。仕事が自分の人生を豊かにするのであれば別ですが、気の進まない仕事ややりたくもないことを仕事にしている人も多いのではないでしょうか。
私はまだ学生なもので、その辺りの事情は見えていませんが、気の進まない仕事をしているならなおのこと、過去に執着したり、他力本願になってしまいやすいと思うのです。勿論、仕事が退屈でも趣味に全力を注ぐ人もいますが、この場合は対象外でしょう。
大切なのは「今、自分の心が豊かか、日々を丁寧に生きているか」なのではないでしょうか。
些細な幸福や、ありがたみに気付くのは難しいとは思いますが、もし気づけているのなら、何かの形で残すのがオススメです。
例えば、日記とか。
自由に書いて、自分しか見なければ、安心ですね。
シェアしたいと思うのなら、記事として日記を書いて、SNSにリンクを貼る。
と言った手法も取れると思います。
文字数がえげつなくなったので、そろそろ終わりにします。(地味に教養科目のレポートの文字数くらいには到達しています。)
お読みいただきありがとうございました。
See,ya!