Rin_Mikageのブログ

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舞台刀剣乱舞 綺伝 いくさ世の仇花 感想※ネタバレあり 刀剣男士編

3/27夜公演感想レポートです。演出変更のあった回です。ネタバレあります。

 

 

今回は登場人物の感想です。長い。一キャラ1000文字くらい。

 

目次

 

 

刀剣男士

歌仙兼定役 和田琢磨さん

 

公式グッズで雅な姿の歌仙さんが公開されましたね!

修行を終えて極の姿になって再度特命調査に出陣なのかな??と思いつつ。

 

今回の話の表主人公が歌仙さんなので、科白劇との差分を確認しながら見てました。

元主の襤褸(ぼろ)姿にほぼ気づきかけてたり、細川夫妻の回想の最後に「雅じゃない」というセリフを繰り返していたり。いろんな感情が歌仙さんの中で科白劇以上に動いているように見えました。それだけ葛藤も大きいから、こちらまで心持っていかれました。

お小夜から人見知りを心配されている(義伝)のがよくわかるくらい、古今伝授の太刀への対応が思春期の男の子みたいでした。それも時間とともに変わって、歌仙の気持ちが言葉にされていくのは、歌仙兼定の精神的成長が見えていて。原作ゲームのシナリオの隙間が埋まっていく感覚でした。

元主・細川忠興の変わりように心痛めているのも、かつての主が辿った人生を知っておるが故だし(義伝)その後の2幕始めの「細川夫妻回想シーン」がさらに切ない。たった一人で、夫妻の幸せのひと時と辛く悲しい歴史を思い出している。このシーンにストーリーテラーとして居続ける歌仙を見ていて苦しくなる。『差し出がましいこと』だったとしても、そう言いたくなってしまうくらいしんどい気持ちが伝わって。

そんな姿を心配した仲間にかける言葉は相変わらずでも、その真意が伝わっているところは流石、本丸の仲間でした。

 

細川ガラシャを倒すところも、その後も。元主の妻が作る世界での出来事にずっと泣いている。泣き崩れているのに最初は気づかなくて、嗚咽で気がついた。「歌仙兼定の願った夫妻の在り様」があったのかもしれない。未練の形。

 

これは私が考えた(いつも通りの考えすぎな)考察ですが、

【もしかして、歌仙には忠興様の姿が見えてないのかな?ガラシャ様がずっと一人で話しているように見えた?それとも本当に真っ白の忠興様(幻影)が見えた?】

と。こっちだった場合は、「改変された歴史の末路ですら二人を分かつ結末」となってもっと苦しい。(末満さんの作品って、悲しみに悲しみを上塗りすることが多いのでこの思考が身についてしまった…)

 

真剣必殺姿も極の姿でもすっぽん(花道の小セリ)から登場なところが末満さんらしいというか、明治座の性質をフルに使っているなあと思う。歌舞伎において、すっぽんから出てくるのは『人ではないもの、妖怪』なので、それに忠実だなぁって。小セリから出てくるのはもう一振りいるので、そっちも。ただ、真剣必殺姿で出てくるときのBGMが科白劇のエンディングだったので、めっちゃかっこいいシーンなのに笑いをこらえるのに必死でした(笑)

 

最後に、おかえりなさい。歌仙さん!

歌仙さんの詠む歌が大千秋楽カーテンコールで聞けることを心待ちにしています!!

 

にっかり青江役 佐野真白さん

妖しい雰囲気をまとったにっかりさんが、さらにかっこよくなって登場!科白劇の時は、まだ刀ステの世界観に慣れていなさそうな危うさがありましたが、今回はそんなこと微塵も感じないどころか、むしろ強くなって帰ってきてました!

歌仙を想う心が、安定してて頼もしくて。ほんと大人になったなぁ、と親戚のおばちゃんのような気持ちになりました。そして、妖しい枠の亀甲さんとの絡みがあって、妖しい組の殺陣は見てて幸せでした。

真白さんが、学生さんだったとは思いもしなかったし、大変な中で2.5もやって。刀ステ出る大学生たち、ほんと頭が上がらないです。自分も学生だから、特にそう思う。この二年の地獄さを想うと、その中でも仕事している人や学生を続けている人はすごいと思う。

 

東京千秋楽でのコメントがふわふわしていてギャップがすごい。どうかそのふわふわ感を持ったままでいてほしいなぁ、と思える役者さんでした。

 

東京千秋楽から福岡公演初日までのカウントダウンがかわいかったです。大阪公演も頑張ってください!!にっかりしてる青江さんに会いたい。

 

山姥切長義役 梅津瑞樹さん

今回の個人的裏主人公。苦労人枠。「右の頬を打たれたら?」が科白劇のころから好きでした!!今回はアンサンブルさんも加わってより状況がわかりやすくなっている分、笑いをこらえるのに苦労するほど面白かったです。元監査官の経歴が生かされたシーンが何より素敵。それを最初から聴いてる亀甲と獅子王が物陰から出てくるのは傑作でした(笑)日常シーンが充実していてとても幸せでした。刀ステにはこういうシーンがなくては!そのあとの戦闘シーンもシリアスなシーンも最高だけれども!

 

ゲフンゲフン。

黒田孝高との絡みも大好き。お互いブレーン役が多い分、言葉の裏を読みたくなってしまう雰囲気。「前にもどこかで会ったかな?」はすごく意味深でニヤニヤするシーンでした。このシーンは後々別のシーンにつながるのですが、一幕終わるまで頭の中が??となりました。

キリシタン大名たちとのやり取りは特に、亀甲さんとの組み合わせで出てくることが多い分、お二人の知性が際立っていました。放棄された世界への考察もわかりやすくて。流石元監査官様!(ここでも下戸ネタが来ると思いませんでしたが、慈伝でも明かされていましたね。慈伝を思い出して、なんだかほっこりしました。)

 

殺陣も鞘との二刀流で、かっこいい!!人生で一度はやってみたい殺陣!どうしたらあんな素敵な殺陣ができるんですか。。。(殺陣やったことないけど、憧れる!筋肉痛で済まなさそうだけれど、、、)

 

2幕、真剣必殺姿の登場は小セリから。ほんと末満さんってば!!(小セリのくだり)

まさか、黒田孝高が朧の山姥切国広だとは思わなかった!!朧のまんばちゃんは久しぶりの出演だし!どこかで聞いたようなセリフ*1持ち出してきた時点で脳内が!?で。長義の怒りのボルテージの上がり様がひしひしと伝わって怖かった。。偽物君の偽物とはいえ、切るのは忍びなかったかもしれないけれど、そのあとの一言で山姥切国広への信頼の強さに、グッときました。

 

最後の熊本城のおかわりシーンではバトンタッチから捌けるまで、カッコよかったです!!長義の持つ強さかっこよさがグレードアップしていて、危うく沼落ちしかかった。。

偽物くんに、(山姥切国広に)無事会えますように。

 

亀甲貞宗役 松井勇歩さん

亀甲さんやってくれてありがとう。そして、いつもの大魔神なところはなく、でも妖艶で人を振り回すところはそのままなのが解釈一致でした。演じてくださりありがとうございました!!

そして、劇団Patch10周年おめでとうございます!今後の松井さんのパフォーマンス楽しみにしています!

 

本編に戻ると、一人の時には亀甲節が炸裂していたり。亀甲のアクセントがあったおかげで日常シーンがとても楽しく見られました!とてもうれしい。科白劇から継続されていた「放置、された世界かな?」や有馬晴信との交渉シーンでの「それで、どんな提案にしようかな?」などのシーンが亀甲らしくて、知性と性格がにじみ出ているところがたまらなく良かったです!!

 

亀甲さんと葡萄酒の相性がたまらなくいい…!!(多分、これでジャケットが汚れたらご主人様に叱られるかな…とか考えてそう。。)亀甲さんとキリスト教ってなんて素敵な組み合わせなんだ!!ここで沼に落ちる人いたでしょ!!

かと思えば、一人ステアラになっている殺陣がまた面白くて。どうしてこんなに、人を翻弄するのが上手いんですか!!国1つひっくり返りますよ!!(褒め言葉)

真剣必殺姿がとても良い!!「この痛みには愛がない」が、亀甲らしいことばでもありつつ、綺伝が作る大筋への影響で別の意味にも聞こえるのは亀甲さん故な気がします!

 

いつか本丸で貞宗の会話シーンがあるといいな。。

待ってます!!

 

それでは、今回はここまで!大千穐楽公演までに後編書けたらいいな。

 

*1:慈伝ラストの一騎打ち