Rin_Mikageのブログ

気ままに。思考は自由に。

リエゾン第一話 ドラマ感想レポ

リエゾンーこどものこころ診療所ー』ASDグレーゾーン当事者としては気になる。当事者と精神科医が監修しているドラマだからこそ、どのくらい当事者の声が反映されているのか、はたまた忖度されているのか。気になった。

 

総評

全員救うのって難しいですね。こどもも親も。一緒に救うのは別々のアプローチが必要で、それでいてこどもはまだ自分の意見を言える力がない。だからこそ、親も手探りで毎日戦っているsoldier(戦士)なんだと思う。

 

気になった点

・診察の順番が守れない子に、看護師?が「もうちょっと待っててね」と言うのはいかがなものか。最初は待てても飽きる可能性はある。

→お母さんの説明だと興味の移り変わりが激しいんだろうな。確かに大変だ。周りも本人も。あと、看護師さんじゃないんだね。臨床心理士さんと兼業しているのかな?

 

私は成人しているので、大体受付する際に「患者が何人待っているか」を尋ねることが多い。そうすれば、大体の待ち時間が予測できる。それによって買い物を挟むこともあるし、カフェでリラックスしたり先生に伝えたいことをまとめる時間にできる。

 

・佐山先生がリュック落としたシーンでびっくりしているのとか、わかりみ深い。私も子供のころは固まったり、びっくりして声をあげたりしていた。大人になるにつれて、反応をわざと小さくしたり、無反応のふりをするようになった。けれど、驚き具合はほとんど変わらないから、無理をしている。クールな人を演じているイメージ

 

・原作の中で出てくる教授はヒロインの特性を見抜いたうえでさやまクリニックに行くようにこっそり指示を回していた。これは教授が仕事としてヒロインに関われる最大限だったのだと思う。(こういう厳しい人は、事情を喋ってくれないと当事者はわかりにくいぞ。)

ASDの男の子とそのお母さんがケンカしてるシーン。「絵を見られたのが嫌だった」のではなく、彼にとって「見せていいタイミングがある」んじゃないかな?本人なりのルールになっててそれが彼にとっての鎖になってる。

的中!お母さんから絵を見せていいタイミングの指示があった。お皿洗いのふとした瞬間に言った言葉だから忘れているのも無理ないと思う。忙しいならなおのこと。

サイレン音を聞いて調子を崩すのは、確かに日常生活大変だと思う。かんしゃくの対応するっていったってひとりじゃきついでしょうに。。交代交代で彼を看てあげられる状況を作ったほうが、育てる側の負担が減りそう。その分、お母さん一筋な子だとつらいかもしれない。

この男の子は写実描写が上手にできる。恐らく写真みたいに静止画で記憶しているか、動画のように少し動く絵のように記憶しているんだろうな。よく情報量で混乱しないなぁ、と勝手に思う。

絵のエピソードからして、誰かの言ったことや表情の記憶をずっと持ち続けているようで手放すことが苦手なんだろうな。うまく切り替えられると楽になると思うが、育っていく過程で手に入れるモノなんだろうか?

 

「あなたの視点が子供たちを助ける」と佐山先生は言っていたけれど、このドラマの中ではそうだろうね。

一般社会でこうなるには、当事者が乗り越えていかないといけない壁がたくさん出てくるぞ。伝えるタイミングや伝え方が下手ならせっかくのスキルが光らない。これはスキルを磨くとともに、スキルを磨くことに協力してくれる周りの人がいないと成立しない。

このドラマで当事者の周りの人が協力してくれるほど軟化することを願うが、気持ちが楽になる程度だとしても、当事者にとっては心強いのだ。