Rin_Mikageのブログ

気ままに。思考は自由に。

「構造が実は好き」な話。

お題「〇〇が実は大好きです!」

に乗っかってみる。

 

構造。私にとっては“理論や概念の骨組み”のこと。オタクの一部には「関係性が好き」なタイプがいるが、関係性は構造の一部だからちょっと感覚が近い。私の場合は人間だけに留まらず、概念も含む。

 

例えば刀剣乱舞。このコンテンツは今や経済効果を生むほど、あちこちで聞こえてくるようになった。ただ、その原案ゲームは非常に素朴である。登場人物と関連人物との小話、戦闘衣装と内番衣装(≒部屋着)、軽装衣装(浴衣や着流しなど)の情報程度。

原案ゲームとメディアミックスで共通しているのは、

・ゲームプレイヤー(≒審神者、さにわ)

審神者により励起される付喪神(≒刀剣男士)

の存在と、

・歴史を変えようとする勢力『歴史修正主義者』

・実働部隊「時間遡行軍」

の存在のみ。

あまりに簡素である。

簡素過ぎて盆栽ゲームと呼ばれるほどである。しかしこのシンプルさは、長くコンテンツを運用する上で重要であり、これ以上削ってしまうと面白みが半減してしまう絶妙なラインを保っている。

 

この導入時の負担の少なさは、あらゆるジャンルとのコラボレーションを実施する際のフッ軽さにつながっている。元となる刀剣の生まれ故郷や持ち主の故郷にまつわるグッズが欲しいニーズを読み取れば日本酒メーカーとコラボするし、元になる刀剣が現存していれば所持管理をしている団体が周辺の自治体を巻き込んで展示会を開き、町おこしの話題には事欠かない。

 

一方で重厚な物語が欲しいニーズには、アニメや映画、2.5次元の舞台やミュージカルがおすすめだ。今年は歌舞伎にもなるそうだからきっと新規の客層が増えることだろう、と期待する。

 

ただただ好きなキャラクターを愛でていたいニーズには、キャラクターグッズのみならず「近侍曲」というキャラクターモチーフの楽曲を聴くのも楽しいだろう。推しキャラ以外の曲が聴きたくなったら宴奏会に行ってみることをお勧めする。

 

五感を刺激して、ありとあらゆるコラボレーションをする刀剣乱舞。それを支える原案ゲームは非常に素朴で過不足ない情報提供をしている。全ての指揮をとっているであろうnitroplusのでじたろうさんには頭が上がらない。

ゲームの新しいOPムービーは現代と絡めたものになっている。ゲーム本編の第二章が始まっている証といえる。

 

もはや刀剣乱舞が好きな話になっているが、次は数学の話にしよう。私の人生の核となるものでもある。

1番構造が見えないものでもある。けれど、適切な知識があると全く違う景色が見える。

それを教えてくれたのは「数学ガール」という小説だった。

www.hyuki.com

 

特にオメガのワルツの話は驚きだった。最初に読んだ時は中学生ゆえに複素数の話の細かいところはわからないけれど、ただの点を集めた表だと思っていたものが、実は

x^3 -1=0の解を表していたとは。しかもこの解はそれぞれ3乗すると1と等しくなることに、高校生の時に気づいて衝撃を受けた。

 

例えば高校までの数学の知識は具体例をなぞったもので溢れている。もちろんそれはその後に学習する大学の数学ではこの知識を使って具体例を計算するためにとても有効。けれど、大学より前に学習を終えてしまう人からすればこんな楽しみ方を学校では教えてくれない。これは構造というより新たな視点の話だけれど。こんなこともある。

 

大学で学ぶ数学では時たま、異なる分野同士のはずが似た論理展開になっていることもある。《同じゲーム会社から出ている別々のゲームの攻略方法が似ている》イメージだ。これがあるだけで、知らない話をされていてもなんとか喰らいつくことができるのだ。もちろんあとで復習してたっぷり美味しいところを味わうのだが。こんな時、知識でできた構造がとても好き。

 

他にも観劇して、舞台の“お話の構造“、キャストたちの“導線の流れ“、会場で観客たちを誘導する“プロフェッショナルの方々の動き“。私はこのどれもが大好きで、これを拝むためにチケット課金している口だ。珍しいかもしれないしちょっと変態かもしれない。自覚はある。練られたものであればあるほど美しさは増す。場当たり的でもうまく噛み合っていればきっといいのだと思う。ここがうまくいっていないと大抵チームワークがうまくいってないことがあるので本編に影響することがある。いやだけども。

 

徒然と書いてきたので、今回はここまで。